自分にとって「生きる」ことと直結していたバンド活動…全てを捧げたバンドが無くなったとき、吉川さんは、ふと旅に出た。帰国後の1998年頃、当時まちなかにあったチャレンジショップ「FREAK POCKET」でアジア系の洋服や雑貨を扱う店を始める。それから約12年…今では中央通りに実店舗を構える「FOOLS GOLD」オーナーとして、吉川さんの生き方だという「パンク精神」を貫きながら、日々進み続けている。常に新しい音を、モノを…欲しいものは作る!…飛び出した様々な話には、吉川さんの「パンク」が溢れている。
●アジア系の洋服や雑貨を扱う店を始めたキッカケは?
吉川:若い頃、今でいうバックパッカー的な感じで2年くらい世界中をフラフラしてたんですよ。25~6歳の時に帰ってきて、就職しようとしたわけです。…が、社会人経験ナシ・世界中フラフラしてた20代後半男子を雇ってくれる会社は無く(笑)。その頃、偶然アジア系の服や雑貨を扱ってる店に入る機会があって。そしたら、並んでる商品がどこの国で大体いくらで売られてるか分かるんですよ。
●あ~!そうですよね、実際に見てきてるわけだし。
吉川:そう!で、若さゆえの発想で「あ、コレ、俺でも出来る!」って思ったのが店をやり始めたキッカケ(笑)。
●さっきから質問したくて気もソゾロなことがありまして…吉川さんってパンク好き?
吉川:大好きですよ。ジャンルとしてっていうか…もう、全てパンクって感じ。しかし唐突なブッ込み(笑)。
●着てるTシャツがパンク系のバンドTだし、Tシャツの着方もパンク好きの人がよくやる感じで…「おとやまつなぎ」的ブッ込みを、いつカマそうかと(笑)。
吉川:確かにTシャツの襟はクルッと切ってます(笑)。パンクを好んで聴き出したのは、10代の頃にバンドを始めてからかな。パンクがブームになり出した頃に、雑誌とかで“パンクファッション”を知って、カーマも行ったなぁ…。
●ん??? カーマってホームセンターのカーマ?
吉川:そう(笑)。ネックレスとか、トゲトゲの首輪とかを手に入れたくて。「どうする?」って仲間と騒いだ挙句「あ! カーマ行こうぜ!!!」と。
●ギャハハハ(笑)! 日曜大工の要領で手作りする気だ!
吉川:大急ぎで犬の首輪コーナー行って、「これ入っかなぁ?」「この色かっこよくね?」って! 全員、至って本気で…帰り道、全員の首には犬の首輪(笑)。一番強烈な手作りは、シド・ヴィシャスに憧れた高校1~2年の頃で…もちろん材料の入手先はカーマ(笑)。
●どのコーナーでシドになられたのでしょう?(笑)
吉川:鎖を好きな長さに切って売ってくれるコーナー(笑)。ジャラジャラ~っと鎖を引っ張り、首に巻き、ジャストな長さをキープして「店員さん!ここで!ここで切って!」…と、首に巻いたまま切ってもらって完成(笑)。それつけて歩きながら「やっべ、俺シドみてぇ~!」とか思っちゃって(笑)。でも、リアル鎖だから、歩いてたらガツンガツンあたって痛いんですよ!調子乗ってるから、痛いくせにそれつけたままライブして、鼻にあたって鼻血出したりね…鼻血出した姿に自分で恍惚って感じ(笑)。うっわ~、懐かしい~!!!!!
●鼻血出して「今の俺、パンク!」的な(笑)。高校を出てからもバンドをしてた?
吉川:してた…というか……今もバンドをやってます!
●はい、きた~っ!(笑)。やっぱり今のバンドもパンク系?
吉川:一般的にはパンクじゃないって言う人も多いけど、僕的にはパンク。例えづらいバンドなんで…You Tubeの映像を観てください(笑)。DIRTY JULY EXPERIENCEってバンドでギター弾いてます。そのバンド主催のイベントもやってて、近々だと5/21にclub MAIROでやります!
●完全なる現役バンドマンだ!吉川さんはじめ、メンバーは仕事を持ちながらバンドも…って感じ?
吉川:そうです! プロになろうなんて気持ちはサラサラなくて(笑)。けど、僕の気持ちの上ではバンドが本業で仕事が副業! バンドじゃ食えないから、仕事を嫌々やってる(笑)。基本的に僕にとって一番はバンドとか音楽…つまりパンクが一番って生き方で。
●音楽をバンドマンとして続けていくことがライフワーク?
吉川:まさにそう。もちろん、店もいい加減にやってるわけじゃないけど(笑)。10代の時、最初に組んだバンドがあって。凄く真っ直ぐだったし、そのバンドさえあって楽しくやっていけるなら、活動を最優先に出来るなら、仕事は何でも良かった。でもやっぱり若かったからかな…喧嘩になったり揉めたりして、21~22歳の頃にバンドが終わっちゃった。そしたら、自分の中に何も無くなっちゃって…次のバンドをやろうって気にもなれなくて。金のためだけにやってた仕事もあったけど、このまま一生コレやってく?とか思ったら完全にNOで(笑)。そこで初めて、音楽やってなかったら何がしたかったんかな?って考えたんです。
●当時の吉川さんにとっては「バンド=生きてる」だった。その間って、他に目がいかないし、無くなることも、その先のことも思わない。無くなって空っぽだって気付いて、何がしたかったのか考え出す…。
吉川:そう。ふと「そういえば小学生の頃、色んな場所に行きたいって思ってたな…」って浮かんで、結果的には店をやるキッカケにもなる旅に出た。色んな音楽も聴けたし、色んな国のライブハウスにも行って。イギリスの凄く小さいライブハウスに結構有名なパンクバンドが出てたりして! …結局、旅してても音楽から離れてなかった(笑)。
●大切なモノは、離れようとすればするほど捨てられない人の元に寄ってきますね(笑)。で、腹括って、一生バンドマンとしてパンクと付き合っていく道を選んだ。
吉川:選んだというより、自然とそこに行き着いた。その上で、常に世界で初めての音楽を目指してる。今までに世に出てるものを破らないとしょうがないと思うし、僕の中でパンクってそういうことなんですよ。50年後くらいに何かしらの手段で僕らの音楽を知った人が「50年前の富山にこんなヤツらがおったんか!」ってなってくれれば嬉しい。
●そうなれば本望だ、と。
吉川:本望!昔から、その気持ちだけで演ってる!先は長いけど…常に新しい音を求めて、演り続けますよ!!!!!
Interview:ema iwata

住所:富山市中央通り1-6-9
TEL:076-422-8955
営業時間:11:00~19:00(水曜休)
-----------------------------------
【vol.01】
長谷川裕一さん(アルバーノ)
-----------------------------------
【vol.02】
山崎俊明さん(竹林堂本舗)
-----------------------------------
【vol.03】
上田 與一郎さん(きものの蔵島屋)
-----------------------------------
【vol.05】
山崎浩樹さん(AFTER ALL RECORDS)
-----------------------------------

