麹を使った独特の酸味がある生地と甘すぎない餡のハーモニーがたまらない富山名物「甘酒まんじゅう」。伝統の味を守り続けている竹林堂本舗7代目の山崎俊明さんは、大の矢沢永吉ファン! その音に「リアル」を感じた中学生時代から数十年。走り続ける矢沢永吉とともに歳を重ねたからこそ、山崎さんにとって“矢沢永吉”は、今の自分にとってもリアルな存在であり続けているという。“矢沢永吉”を軸に語ってくれた話には、矢沢イズムを自分の中に取り込みながら、守り、伝え、挑戦する山崎さんの決意も垣間見えた。
●山崎さんは、かなりの“矢沢永吉ファン”だと伺っていますが。
山崎:そうなんです! 中学生くらいの時から、今に至るまで大ファン(笑)。元々、KISSやレッド・ツェッペリンが好きで、よく聴いてたんです。でも、好きだけど…僕の中では、自分の生活とは違う場所にある音楽って感じで。それが、矢沢さんの音楽を聴いたときは違っていて、自分の生活の中で身近に感じられる音楽だって感じたんです。
●どんな部分が強く刺さって、そう感じたんでしょう?
山崎:時代もあったのかな? 矢沢さんが歌う言葉に当時の自分を重ねたというか…気持ちが一方通行じゃなくて通い合ったような気になった。当時の僕たちの気持ちを、矢沢永吉さんが上手く察してくれてるな…って感覚で、曲に同感したんです。
●かなり長いファン歴ですが、ライブにも?
山崎:もちろん! 毎年、ツアーの度に行ってます! 昨年の富山ライブも行きましたよ! 毎回なんだけど、ツアー名が入ったトラックの前で、みんな写真を撮ったりしててね…僕も、もちろん撮りました(笑)。これも、ライブに行く楽しみのひとつなんです。
●矢沢さんは去年、還暦を迎えられて、ツアーの東京ドーム公演で“生涯現役ロッカー宣言”もなさって話題になりましたよね。
山崎:その“生涯現役”ってとこも尊敬できるし、ファンとしては嬉しい部分。矢沢さんが走り続けてくれるから、僕たちファンも一緒に歳を重ねていける。だからこそ、中学生の頃に初めて「矢沢永吉」っていうアーティストを知った時の感情に加えて、今は、当時と同じ曲はもちろん、新曲も、矢沢永吉さんの年齢に伴った濃さが感じられるんです。だから、ライブも毎回新鮮な気持ちでワクワクします!
●観るたびにパワーをもらう感じ?
山崎:そう! あのエネルギッシュなステージを見ると「よ~し! 明日からまた頑張ろう! 次に観に来る日まで頑張ろう!」って思える。単純に元気になれるんです!
●次のライブまでの間、ライブ映像や音源を楽しむことも?
山崎:もちろんありますよ! 今はね…もっぱら昨年のツアー映像を観てます。仕事を終えて、帰って、お酒片手に夜な夜な観てる(笑)。家族が集まる部屋で観てるんだけど、あんまり何度も観るもんだから、今度大学生になるうちの娘も矢沢永吉さんのファンになっちゃって(笑)。
●「お父さん、嬉しくて仕方ない!」って顔になっていらっしゃいますが(笑)。
山崎:今までは、僕が観てても興味を示さなかったのに、今回のツアー映像を観て、気に入ったみたいで。だから、一緒に映像を観たりもするし、次はライブも一緒に行けたらって思ったりもする…そりゃもう、嬉しくて仕方ないですよ(笑)。
●娘さんが今回のツアー映像を観て惹かれたように“矢沢ファン”の中でも惹かれた理由や部分は様々だと思いますが、山崎さんはどういった部分に一番惹かれているんですか?
山崎:『成りあがり』って矢沢さんの自著伝があるでしょ? お金も無い広島の少年が、ギター抱えて東京行きの電車に乗って、ゼロから今の場所に辿りつくまでの過程が書かれてる。“人生には良い時も悪い時もあるけれど、悪い時こそ頑張らなくちゃいけない”っていう…僕にとっては、人生における一種のバイブルみたいなコトを感じられる本でね。
●人間性や生き様に強く惹かれてるんですね。
山崎:言葉じゃなくて、とにかく行動に移せ! っていうのも、矢沢さんから学んだ姿勢だし…自らの生き様を通して「とにかく頑張ろう、頑張らなくちゃいけない」って、僕の心を奮い立たせてくれる存在が矢沢永吉なんです。歌詞や発言を通じて伝わってくる言葉ももちろん大切だけど、生き様や姿勢そのものが魅力的。男として、アーティストとして、ってだけじゃなくて、仕事の面でも“プロ”っていうもののあるべき姿を感じるし。
●山崎さんは富山名物「甘酒まんじゅう」でお馴染みの竹林堂本舗7代目ですよね? 矢沢さんの“プロ”としての姿から、山崎さんご自身が仕事面で影響を受けた部分は?
山崎:仕事へのモチベーションを保ち続ける、向上心を持ち続ける部分は、目標にしてます。それに、矢沢さんが自らの音楽を幅広い世代の多くの人に伝えているように、僕もうちのお菓子を多くの人に伝えていきたい。「甘酒まんじゅう」をはじめとする伝統の味を若い世代に伝えていく、新しいこともしながらファンを広げていくって部分でも、矢沢さんのような姿勢で仕事と向き合っていたいんです。
●初めて「矢沢永吉」を知った中学生の頃と変わらずに、山崎さんにとっては今の自分にとってもリアルなアーティストが「矢沢永吉」なんですね。
山崎:ずっと走り続けてくれているからこそ、僕にとってもずっとリアルな存在なんです。矢沢さんが音楽を続けている姿勢には追いつかないかもしれないけれど、少しでも近づきたい“志す姿”として憧れているところもあるんだと思う。
●最後に、矢沢さんは“生涯現役ロッカー宣言”をなさっていますが、同じように山崎さんが生涯宣言していたいことは何でしょう?
山崎:うちの店は僕が7代目で、240年続いているんです。その重みは常に感じていますし、やっぱり7代目から8代目、その先、その先…と、この店の暖簾を守り続ける。その上で、新しいこともやっていくことが僕の責務。シンプルだけど、“生涯、この店を守り続ける!”って一言が、僕が生涯をかけて宣言したい言葉ですね。
Interview:ema iwata

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